第百五十話:LOSTexp:始動編

裏世界が実装された時「友達集めて行ってみよー!」と何もわからないまま突撃したことがある。過去の日記にも書いたその突撃の日に、呼び集めた友達に配るために作ったLS「LOSTexp」
その日、裏世界に使った後は、LBJで18名を越える団体で行動する時などにつけるイベント用LSになっていた。

そして月日は流れて、その時は裏世界にいけるレベルではなかった人もレベルがあがり、LBJの平均レベルもあがってきた。あの時一緒に裏世界に行けなかったメンバーが「裏に行ってみたい!」と話しているのもよく聞くようになっていた。

そんなある日、メンバーの一人Gapuelからtellが来た。

G「ねぇねぇ、相談なんだけど」
C「なーに?」
G「クオたんやデジたん、頑張ってレベルあげてきてるけど、裏に行くんだ、っていうのも、一つのモチベーションになってると思うんだよね」
C「そうだね〜」
G「リーさんみたいに、前もって予定が組めない人は、他の裏LSに入ることも不可能だし、前に会議室に書いた、LOSTの計画、そろそろ実行できないかな」

「前に会議室に書いたLOSTの計画」それは、Gapuelが現在のLBJの戦力を表にしたもので、あとどのくらいの戦力を補強すれば裏世界に進出することができるのか、という目安にもなるものだった。そして、戦力の補強として考えていたのが、昔から仲良くしているPisaloさんの所のLSや、他の仲良しのLSと合体する、という物だったのだ。

裏世界LS。64人もの人数が同時に戦える世界専用のLS。毎回全員が参加する事は不可能だし、そうなると70、いやもっとたくさんの人数が集うLSとなるはずである。気心の知れた友達が64人も揃うわけもなく、一般的にはshoutで集めたりしてメンバーを募り、そこには色んな人がいて、気苦労の絶えない話をよく聞いていた。

LBJでやるとしたら、フレンドからのツテで探す、と言う事になるだろうから、shoutでノラ募集、とはならないだろうけど、やはり大人数を扱う事になるだろうし、計り知れない精神的苦労が予想されて、しり込みしていたのが本音である。LS内に不和が生じるのはイヤだ。大人数で、把握しきれないところで多数の問題が起きて、本体であるLBJにその波紋が広がるくらいなら、手を出さない方がいいんじゃないのか、とも思っていた。

でも、自分で作らないと、せっかくいけるレベルになっているのに行く事が出来ないメンバーがいるのも確かだった。他の裏LSに入るには、忙しすぎるメンバーにも気軽に行けるチャンスを作りたいよね、というGapuelの意見にも大賛成で、よし、いっちょやるか!と気合をいれることにした。

友達のLSのいくつかと、そのフレンドを紹介してもらう形でなんとか人数も揃い、各LSの代表数名と会議を開いたりして、細かいルールを決めた。安定して毎週参加できそうな人と、当日までわからない人が参加する枠を設けて、目的の一つである、「忙しいメンツも時間が合えば参加できるLSにする」というのも達成できた。

でも、よその裏LSが解散になった理由や、現行の裏LSの悩み、などを聞いたりしているうちに、チョロは「本当に自分にできるのだろうか・・・」とプレッシャーに押しつぶされそうになっていた。会議を開いた時も、チョロは「大人数。知らない人ばかり。でも、モメたくない、末永く楽しくできる物にしたい、失敗したくない・・・」と不安で不安で、ルールの設定も、長い先を見すぎじゃないの?というくらい「個人のメリット重視」の慎重すぎるルールを提案したりしていた。でも、「きっと大丈夫だよ!なにを怯えてるの、ガラじゃないって!」という他のみんなの言葉に後押しされて、「LOSTexpという1つの団体としてのメリットを重んじたルール」で様々な事が決定し、ついに初陣の日取りまでが決定した。代表のみんなが「このルールで上手く行くよ!」と自信満々なのがとても頼もしかった。ほとんどのみんなが初めて裏世界に本格的に手をつける、と言う事で、初めから完璧にはできない、ダメと思えば改善していけばいい、とみんなが言ってくれたのも、少し心が軽くなった。

こうしてPorojrをリーダーとする裏世界LS「LOSTexp」が本格的に誕生したのである。

64名を仕切って戦闘を動かすのは、チョロにはとても無理だ。自分ができるのは、別の事だ。そう思ったチョロは、裏世界内での戦闘の事はPorojrにまかせ、外交と下準備の役に徹する事にした。ブッキングをできるだけ調整できる裏世界LS連盟に加入したり、その連盟に既に入っている各裏LSのリーダーさん達に挨拶に回ったり、HPを作ったり、みんなの希望を聞いて周ったり、みんなの個性を考えながらPTの編成をしたり、当日の出欠をとったり・・・・。

そしてとうとう、初陣の日がやってきたのである。かなり前から裏世界LS連盟で、ブッキングが無い事を確認して、初陣はサンドリアに決めていた。

何かと不安で2時間前に南サンドにログインすると、既に数名のメンバーが集合していた。はやっ!当日参加枠の出欠の担当になってくれたGapuelも、サチコメに受付のコメントを書いてたたずんでいた。不安で必死でこの日まで駆け抜けてきたチョロだけど、本当にたくさんのメンバーが支えてくれて協力してくれたからこそここまでこれた、という感じだった。

自分も一緒に座ろう〜っと、そう思って南サンドに出ると、ところが、その近くに友人の姿が・・・離席マークがついていたけど、その友人は某HNMLSのメンバーで、そんな友人が南サンドモグ前にいるってことは・・・・まさか・・・

という不安は見事に当たり、その友人のLSと時間、場所共にモロブッキングしていた。裏LS連盟外の裏LSも当然あるわけで、こういう事態はもちろん予測できたけど、なんでよりによって初陣の日にこんな強豪とブッキングとは・・・

準備時間勝負になったら負けるに決まっているし、変更になるなら早いほうがいい!という事で、早速そのLSリーダーに連絡をとり、話し合いの結果、エリア占有を巡り、ダイス勝負をする事になった。
Porojrは画面の前で「ま、負けそう〜・・・・」とつぶやいていた。

ダイス!Porojrは12を出した。

「・・・・」
「・・・」
「・・・・・・・・・・」

負けそう、というかやる気あんの?!という数字である。相手のリーダー(の倉庫)も思わず失笑である。本人は画面の前で「っ・・・・・・・・・」と声にならない声をあげて、本人曰く、数秒間は頭が真っ白になったらしい。

というのも、Porojrとチョロは、大昔に友人が裏世界LSへの当日参加を誘ってくれた時に参加したLSで、サンドリアを攻略したことがあるのだ。そしてそういう経験があるサンドリアなら、もしかしたら・・・あわよくば・・・クリアで初陣を飾る事ができるのでは?!という目論見があったからなのである。LOSTexpにも経験者はたくさんいて戦闘のアドバイスもしてもらえるけど、PorojrはこれからLOSTexpの総指揮者として育っていかなくてはいけないし、甘えてばかりもいられない。何より本人が自分で調べて自分で仕切る性格で、敵の名前とジョブの一致、配置、罠やNMの種類等、サンドリアの予習は、サンドリアの予習だけは!自信があったのである。そして、調べただけではなく、一応の経験が伴っているのも、サンドリアだけだったのである・・・。

しかし、12じゃどうしようもない!勝つわけないじゃない!と言うわけで、初陣はいきなりエリア変更となった。チョロの頭の中は、真っ白どころの騒ぎじゃなかった。他のエリアの状態調べよう、と焦って意味もなく倉庫に行ったりし、倉庫ではどこもサーチできずまた戻ってきて、裏ジュノをサーチしようとしたら、行った事がないのでサーチできず、上ずった声で経験のあるメンバーにサーチしてもらったりしていた。

バスには裏LS連盟のLSが突入していることがわかっていたので、他の2箇所をサーチしてもらい、ウィン、ジュノ共に空いている事が判明。そして、その2つならジュノの方が初陣には適している、というアドバイスをもらった。幸い、まだ集合時間まで余裕があったので、既に集合しているメンバーに説明をしてジュノへの大移動となった。

集合時間の23時が近づくにつれて、続々と「サンドリアに」ログインしてくるメンバー達。ログはtellで真っ赤に染まり、周りで通りかかって手を振ったりしてくれている友人を完全にシカトしながらテンパるチョロ。GapuelをLBJに残し、事情説明を頼んで、自分はLOSTexpをつけて、欠席者と追加戦力のPT編成に奔走した。

初陣は23時集合、0時突入を予定していた。これだけのハプニングに見舞われた割には、なんとか0時すぎには様々な説明や確認、PT編成が終了し、ほぼ予定通りに突入する事が出来た。

LOSTexp:突入編、へ続く・・・・

代表者会議の風景や、ポロがダイス12を出した瞬間なんかのSSある方、おられましたら是非おくってください!




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