第百四十三話:納涼!肝試し

今年も夏のイベントが開催された。去年の盆踊りは、いつ開催されたのか知らないうちに終わっていた。モーグリが盆踊りの踊り方を教えたりしたらしいのだけど、残念ながら参加できなかった。

今年こそは!とログインすると、もう浴衣を着て歩いている人がいた。浴衣・・・・う〜ん・・・・・・

浴衣とは裾まであって始めて浴衣じゃないの??腰くらいまでで切れてるって・・・それギャル浴衣やんっ!というか、けんぽうg・・・・・・・・

色々言いたいことはあったけど、でも見た目は和風の柄でなかなかかわいらしい。早速先にイベントに参加していたメンバーに詳細を聞いて参加した。

なにやら、自分と同じ種族同じ性別の人以外と二人PTを組んでモーグリに話しかけると、レベルが1に制限され、普段使っている魔法より、ずっと制限時間の長いインビジとスニークがかけられ、どこかのダンジョンにすっとばされるらしい。どこに飛ばされるかはランダムで、そのダンジョンを歩き回り、ゴールポイントというものを見つけて調べると、一緒に行った相手の似顔絵(だいじなもの)と、自分の種族表すアイテムが手に入るらしい。それを一緒に行った相方と交換して、モーグリに渡すと浴衣をもらえる、とのこと。

チョロは、最近はずっとウィンダスがHP。そしてウィンダスはタルタルとミスラの国。当然タルタルは多いわけで、さらに♂タルタルはめちゃくちゃ多い訳で・・・・・・

「一緒に肝試し行きませんか〜?タルタル♂以外でお願いします^^」

タ ル タ ル ♂ 以 外 で・・・・・・・・・・・・(´・ω・`)

こんな会話が飛び交っていた。

むぅ、もてない君だ・・・・。モテないチョロを見かねたGyabanが一緒に行ってくれることとなり、早速PTを組んで話しかけた。そして、二人はグスタフに飛ばされた。

飛ばされたらいきなり目の前にワイバーン。うひゃ〜〜怖い〜〜。かかっているインビジとスニークはかなり長いこと切れないらしいのだけど、もちろん自分でミスって切ってしまえば切れる。そして、ゴールポイントではインビジは切って調べないと行けない。

怖いな〜〜〜

C「ね〜ね〜ありそうな場所って決まってるの〜?」
C「ねーってば!っていうか、一回落ち合おうよ〜」




C「ちょっと、ハゲー?」
パーティーメンバーがいません。

?!ちょっと!!!!なに回線落ちしくさってんだ!あのハゲはっ!!!

しばらくすると、LS会話に「のーーーーーーーー」という絶叫と共にハゲは出現した。
復帰すると当然魔法は切れていて、まさに一撃即死だったらしい。まぁ、レベル1なら当然か・・・。

一旦戻って出直そう、という事になり、飛ばされるときにもらえる、ウィンに直帰できるアイテムを使って、やり直した。

2回目はスムーズにゴールポイントが見つかったが、インビジを切ってからまれてしまう人が続出していて、ゴールポイント前にはゴブがウヨウヨいた。なんとかスキをついてゴールポイントを調べると、モーグリが出てきて、似顔絵と「嘲笑うドクロ」をくれた。これがタルタル♂のアイテムらしい。

さっそくGyabanと交換して、モーグリに渡すと浴衣がもらえた。別の種族とも肝試しにいって、4種類の似顔絵と相手の種族のアイテムを貯めて渡すと、「金魚すくいがうまくなる」という効果つきの、HQ浴衣がもらえるらしい。

結局その日と次の日の二日をかけてHQ浴衣をゲットた。更にそこからまた肝試しにいくと、1回ごとにウチワやらチョコボ券やらがもらえた。各地で花火もあがって、夜間はBGMも変わり、お祭りムード満点だった。

そんな日が続いてしばらくすると、セカンドステージっぽいお祭りが実装された。なんと、フィールドで金魚すくいができるのである。南グスタ、東サルタ、西ロンフォール、ラバオの4箇所に金魚屋NPCが登場し、金魚すくいの説明をしてくれて、お椀をくれて、すくうためのポイもそこで売っている。説明がそれぞれ個性的で面白くて、楽しかった。金魚すくいも独自のモーションがあり、顔も真剣そのものである。

東サルタの川で、GyabanとPorojrとQuinと4人で金魚すくいをした。3種類すくえて、一番簡単なのが金魚、次が黒デメキン、最難関がらんちゅう、となっていて、難易度に応じてポイントがたまり、景品と交換することができた。ポイントを貯めると、ウチワやドロップ、狐面などがもらえた。狐面は、頭装備かとおもったら、花火っぽく一瞬で消えてしまうもので、しかもキツネでなく、ゾンビのような顔になる。ちょっとガッカリである。早い話がNPCはテキヤである。

夜になると花火があがり、みんなのんびり金魚をすくった。貰ったドロップを食べる人。その場でもらった物を売り出す人。金魚をそのまま食べてしまうミスラ。らんちゅうがすくえない、と暴れる人。本当にお祭りの風情がかもし出されていて、いい感じだった。

浴衣を着て、真剣に金魚をすくう4人。ポイがやぶれた時のQuinのマジギレモーションが面白く、金魚を探している時のGyabanの真剣すぎる表情にも笑わせてもらった。

リアルは今年は猛暑でウンザリする日々が続いていたけど、ヴァナでは楽しく夏満喫できた。今回のイベントは、イベントアイテムが、普段のヴァナディールの戦闘においてちょっと欲しいな・・・と思うアイテムではなかったのが、楽しいイベントとなった秘訣じゃないかな、とおもった。

イベントが終わってからも、持っておきたい、持っているほうが有利、なアイテムがイベントアイテムだと、イベントに興味ない人も、アイテム目当てでイヤイヤ参加することになる。それが不満や愚痴を生む原因になるように思うからだ。

今回のイベントは、イベント自体に参加したい人しか参加しないし、もらえる物に価値観を感じる人しかやらないので、みんなが楽しんで、非常にいいイベントだったようにおもう。

倉庫の一人も1回だけ肝試しに参加したので、倉庫用のいい衣装ができた。一度街で、侍さんが浴衣に下はAFだったのかな?黒い和風のズボンをはいていて、大きな日本刀を差していた。その姿がなんとも似合っていて、「非番の侍」っという風情で和んだ。シックで他の服とあわせやすいデザインなので、これから普段着にする人も多いんじゃないのかな?

タルタルは川で金魚をすくうと、お椀ごと川にはいっていて、直接お椀ですくっているじゃないか!ズルイ!などとイチャモンをつけられながら、今日のチョロ・ログアウト。




前へ
戻る
次へ