第百三十三話:お空で石と玉拾い

神威クエが終わったあと、まだ元気だったメンバーで、空のNMがいたら戦おうか、という話になった。普段適当に集まったのとは違う、画期的な戦力が集結していたので、普段いても勝てないから諦めているNMとも戦える。四聖獣へのチャレンジグッズももちろん集めたいけど、オマケでたまに落とすらしい数々の武器も空のNMの魅力らしく、各装備可能ジョブの前衛達は興奮していた。

侍のRevanがいつも夢遊病のようにつぶやいている牛切丸を落とすNMを探したけど、残念ながらいなかった。なので神殿へ行って、この前やっとこさとったトリガーアイテムを使って、ツボのNMをやろう、という事になった。

ポロが事前に探してあったトレード場所へ全員で移動し、なんとなく作戦を話し合った。このツボのNMは倒すとまた次のツボが沸いて、合計3体倒さなくてはいけないらしい。しかもドンドン強くなる、とのこと。最初のツボの強ささえわからない状況で、みんなドキドキしていた。トレード場所には別の敵が沸くので、他の敵がからまない場所まで釣って戦うことにしたのだけど、2番目のツボは、1番目を倒したその場に沸くのか、それともトレードした場所に沸くのかわからないので、1匹目が@5mmくらいになったらシーフDekuが???の場所まであらかじめ行っておこう、という事になった。

トリガーアイテムであるロメーヴの水を持っていたのはポロだったので、Porojrと、あと補助としてDeku、Obsidianの3名が???の場所へ行って、あとのみんなは戦う場所で待機していた。

P「Olla Pequena教授の総回診です」

1番目のツボがポップし、デクがトンズラで待機場所にやってきた。さぁ!はじまり〜〜。倒せそうになったらデクちんはさっきの場所に移動しt・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ね・・?

あれっ・・・弱いな・・・・

1番目のツボはあっという間に死んでしまい、デクが???の場所に移動しているヒマはなかった。が、2番目のOlla Mediaはその場にポップし、一同胸を撫で下ろした。

さぁ!2番目だ!ドンドン強くなるらしいから、注意しt・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あれっ、もう死んだ????ま、まぁ・・・・最初の2匹は雑魚で、次!次はボスだからねっ!

最後のボス、Olla Grandeがポップし、一同気合を入れなおして戦い始めた。どんな攻撃をしてくるんだろう????

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Olla Grandeは倒れた。

ぇーーーーーーーーーーー??????うそ〜〜〜ん!!!

Porojr「ド、ドンンドン強くなるらしいから、みんな油断スンナーーーーー」
Aoy「もう終わったYO!」

相手の攻撃を見る前に、3匹のツボは倒された。拍子抜けするほどの弱さだった。

Deku「きっとこの敵は、トリガーアイテムを取るのが試練なんだよ・・・」

本当にそうかも・・・。強くはないけど、本当にドロップ率が悪かった。やっと1個とれたトリガーアイテムを、「絶対勝ちたい」から大事に大事にとっておいて、そして今日の対戦だったのだ。まぁ、なんにせよ勝ててよかった!武器は残念ながら落とさず、チャレンジグッズ、冬石をゲッツした。

あっけなかったね〜〜と話しながら、一同が不完全燃焼で雑談していると、Porojrが言った。

P「さぁ、このワープを抜けた先に誰がいるか知ってますか?」

誰なんだろう・・・・・・しかし、一人興奮してはしゃいでいるお祭り忍者がいた。とういことは・・・・・

O「[広域] Mother Globe [広域]」

やっぱり・・・・・・・・・・・・・やっぱりこいつか!非常に素晴らしい片手刀を落とすというこのNM。ものすごい数の取りまきをつれていて、その取りまきがまためちゃくちゃ強く、その取りまきを一気にガー系魔法で殺せる黒または赤魔道士が最低でも3名はいないと、とても勝てない、と巷で噂されている敵なのである。

ところが、その時のメンバーにいた魔道士は

Gapuel白/召   Assam白/赤   Choro黒/白

何度見ても、ガーが使えるのはチョロ一人で、しかもまだ72歳。とてもじゃないけど取りまきを一撃で、なんて無理で、むしろターゲットを独り占めする分、一人でガーを撃つ方が迷惑じゃないのか、という状態だったのである。

でも、だからって諦めないのがLBJ。このメンバーでなんとか倒す方法考えようよ!という事になった。ワープする前に全員TPをためてきているので、全員すぐにWSが打てる状態にあった・

「取り巻きは何匹?」
「取り巻きのHPはどれくらいなん?」
「結構少ないらしい」
「各自バラバラのをタゲって各個撃破しようか」
「それしかないよね」
「ちょっとしてからガー打ち込んで」

と、色々な意見が飛び交い、Dekuが釣ってきたお母さんにくっついている取り巻きを盾以外の全員が各個撃破する、という作戦が一応決まった。魔道士が少なくたって、作戦で頑張るのだ!そして、例えダメでも次戦うときへの参考になればいい!そう思って、一同は心を決めた。

広場には他のNMでない玉タイプの敵もいる。そしてそっちにからまれると、ゴーレムを召喚されてしまうので、絶対にからまれるわけにはいかない。Dekuが慎重に慎重を重ねた釣りをしよう、と広場でヤキモキしていた。

D「今釣れる〜〜〜〜〜〜〜〜」

何度か言うものの、誰かが回線落ちしてしまっていたりして、なかなかいいタイミングがつかめない。そして何度目かのタイミングでとうとうDekuは釣った。とりあえず取り巻きに投擲をなげたらしいマクロの声が聞こえてきた。

団体様ご案内である。みんな扉の中で緊張してまっていた。そしてデクが帰ってきた。

どこだ・・・どこだ取り巻き!ガーがもれないように打ち込まないと・・・・ってあれ?

2匹?えっ?えっ?このNMは釣ると全部くっついてくる、って聞いていた。ところが、デクと共に帰ってきたのは、たった数匹の取り巻きだけだった。

「ぇ〜〜〜取り巻きだけ釣れるんかいなーーー!」

慌てて本体を釣りに戻るDeku。気を取り直してデクについてきていた取り巻きをとりあえず倒す一同。そして次に本体を連れて戻ってきたDekuには、残り数匹の取り巻きしかいない、というなんとも理想的な状態だった。

「なんだ〜〜〜いけるね〜〜!」

取りまきを倒して安心して本体に取り掛かった。と、その時、本体からどこかで見た事のあるエフェクトが出てきた。コレをみたのは・・・・・そう・・・・あれはイフリートの釜でボムクイーンと戦ったときだったなぁ・・・・・・・っておい!!!!

やっぱし・・・・・・・・・本体のお母さんは、そこからまた次々と取りまきを召喚してきた。

「ボムクイーンと一緒かよーーー!」

侍のRevanがTPを貯めては取り巻きに打ち込む。チョロも機会を見つけては取り巻きの撃破にいそしむが、なかなかどうして数が多い。本体も削らなくてはいけないのに、回復が足りない!しかも、本体はかなり強いガー系魔法を撃ってきて、狭い部屋で戦っている全員にあたってしまう。

一人、また一人と倒され、それでも白2名の女神の祝福でなんとか持ち直し、途中でMPがつきたのか、取りまきを召喚しなくなり、あとは本体を削るのみ、となった。でも、こっちも死体を踏んづけながら戦っている状態である。

例のごとく、あとちょっと!なのに戦力がもうガタガタである。Assamの印ケアルガが発動したのを見て、チョロは追い込みにかかった。泉を発動して最後の精霊を放った。詠唱時間がめちゃくちゃ長く感じる。でも、これを撃てればきっと倒せるはず!お願いだからタゲこないで〜〜〜!タゲを貰えば一撃で死んでしまうHPしかチョロには残っていなかった・・・・。

チョロの精霊魔法が発動・・・・・・っ!!!!!!!!

する、直前にMother Globeは倒れた。ヽ(´Д `;)ノ

いや、うれしい、うれしいんだけど、なんか最後カッコよくキメて、「さすが魔法が効く敵には黒魔道士だねっ!」とか言われたりしたかったんだけど・・・

ともかく、ガー系魔法詠唱可能者1名で、ゴリ押しでMother Globeに勝てたのだ!!!この功績はかなりLBJにとって自信のつくものだった。巷で言われている作戦ができなくても、自分たちの作戦でなんとかなった、というのはウレシイものである。

待望の片手刀はでなかったけど、チャレンジグッズ、春石をゲットした。

ところで、Mother Globeと戦う前に、Obsidianの広域に別のNMがうつっていた。秋石を落とすNMなのだけど、雑魚(といってもヴァナ最強の雑魚らしく75でもレベルあげになる敵)との抽選ポップで沸く敵なので、誰かが沸かして戦っている最中なのかな〜?とか話していた。

そしてMother Globeが終わった今、そのNMはまだいて、そしてエリアにいるのはLBJのメンバーだけだった。

「誰かが沸かせてたけど、沸く直前に帰ったのかなぁ」
「っていうか、行こうよ!」
「すごい一日だな〜」

とかいいながら、一番強い、といわれているそのNMの場所へ向かった。途中、にっくき宿敵、2連敗中のFaustもいないかな、と探したけど、残念ながらいなかった。この戦力なら勝てたのに、残念である。

そして、ゴーレムNMの場所についた。雑魚ゴーレムがわらわらいる。これが1匹リンクするだけでも、もうきついだろうな・・・と予想される強さだった。

「ゴーレムってリンクすんの?」
「どーだろ・・・・・」
「とりあえず視覚だし、きーつけて〜〜」

無責任なアドバイスで釣り役のDekuを送り出し、本日最後のNMと戦うことになった。

普通のゴーレムが使うアビ、「重い一撃」を連発してくる相手だった。この攻撃はヘイトリセットなので、してきた後は気をつけないと後衛にターゲットが行ってしまう。でも、そのほかにイヤな攻撃はなく、時間をかけてジワジワ削っていった。物理攻撃で倒す相手には、LBJは強いのだ!ゴーレムやツボは、チョロは精霊魔法は撃つ気にならないので、だいたい回復補助をしている。そして、もう少しで死ぬな〜というくらいで、何気なく唱えたケアルが運悪く重い一撃の間に入ってしまった。で、ゴーレムがチラっとこっちを向いた?気がした。

Ullikummiは重い一撃を実行。
ChoroはUllikummiに倒された・・・・・。

ブ、ブリンクとストンスキンかけてたはずだけど・・・・・・・?っていうか一撃900台って・・・2回死ねそうね・・・・(´・ω・`)

だ〜〜れも死にそうにない戦闘で、一人倒れるチョロ。みんなかける言葉も見つからない様子だった。いつもはレイズをかけようとしたりしてからかうGapuelも無言でレイズVを唱えていた。いたたまれない気持ちだった・・・・・。

いつもやさしいGatoさんからTellが来た。

G「チョロさん、強化スキルはいくつですか?」

きっとブリストは強化スキルに反映しているから、強化スキルをあげたほうがいい、ってアドバイスしてくれようとしたんだろう・・・。でも、チョロはレベル72になってから、かれこれ数ヶ月経つので、さすがにスキルは真っ青なのだ。

C「んと・・・黒72の青文字です」
G「そうですか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・仕方ないですね・・・・・・・・・・・・・・」

そして、その頃、チョロの死体はそっちのけで、みんなはめちゃくちゃ盛り上がっていた。なんと武器が出たのだ。ウルフベンジアクス、というストアTPのついた武器で、装備可能ジョブで興奮のロット合戦がはじまっていた。「ちょっとー!チョロもロットするかもしれんやろ!」というチョロの叫びは見事にスルーされ、Aoyが手に入れていた。永遠の71歳だったAoyは72への目標ができてうれしそうだった。

そんなこんなで、今日のLBJは勝ちっぱなしで終わった。すごく濃くて気持ちよくてウレシイ一日だった。四聖獣へのチャレンジグッズも残すところあと2つ。いくつかの四聖獣には既にチャレンジできる状態である。

きっと強いであろう四聖獣。空にいける人を増やして、みんなで是非撃破したい!いつか戦う四聖獣を思い浮かべながら、今日のチョロ・ログアウト。




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