第百三十二話:フィーリングカップル5vs18

またまたパッチで新たに追加された話題。アラで挑めるBCがある、と公式に載っていた。ワクワクしていたけど、その正体はクエストで戦う敵を倒すBCにアラで入れる、という物だった。

しかも、そのクエストをクリアすると、クエストクリア+クエスト報酬以外に、国籍ミッションとは別で進行しているジラートミッションまでクリアしてしまう、という物だった。しかも、ジラートミッションとしてやったら、5人いる敵を1体ずつ倒していく、という過程なのに対し、クエのほうは5対いっぺんに相手をして一気にクリアしてしまう、という荒っぽい物だった。

このクエの存在が明らかになる数日前、なんともタイミングの悪いチョロは、「そろそろジラートミッションでもしよう会」ということで、メンバーを数名集めて、ジラートミッションを進めようと計画していた。もちろん6名単位でしか挑戦できない。それをかつてのジラートミッション、デルクフの塔のカムラナート戦のように団体でワイワイクリアしよう、と2PTほどの人数を集めていたのだ。そして、この企画していたジラートミッションこそ、今回のパッチでクエストクリアによってミッションクリアとなる物だったのだ。

これを知ったチョロは、困った。非常に困った。クエストで一気にクリアできてしまうのを、良しとするひと、イヤだと感じる人、それは個人の価値観であり、様々であろう、と容易に想像できるからだ。でも、存在を知ってしまった以上、それを隠して、元々計画していた企画を強行するのは、あまりに横暴だと思った。そんなのあるなら、そっちで一気にしたかった!という人も絶対いるだろう・・・。なので、企画に同意してくれていたメンバー11名にどっちがいいか多数決をしてもらうことにしたのだった。チョロ自身は、アラで挑む団体戦、個別にやるミッション、どちらにも魅力を感じていたので、多数決の結果がどっちであれ、楽しめる自信があったので、問題なかった。

そしてメッセージ送信連打の日々が始まった。1つの同じメッセージを数名にいっぺんに送る方法はないのか!とこれほどPOLのメッセージのシステムの不便さを呪った日はなかった。そして、多数決をし、結果が希望と違う方に決まった人には、再度参加するか否か、を選択してもらうことにした。

そのやり取りの結果、多数決は、クエストの団体戦に圧倒的多数で決定し、LBJから16名のメンバーが参加してくれる事となった。久々の大集合である。クエスト自体はトゥー・リアでオファーなので、トゥー・リアに行ける人なら誰でも参加資格がある。しかし、クエストをするためにアイテムが必要なので、それを事前に取ったり、取る段階で大騒ぎで全滅したり、と色々あったが、なんとか必要アイテムはそろい、あとは当日を迎えるばかりとなった。

フルアラで挑みたいので、足りない2名はフレンドを誘いなんとか18名集まっていた。チョロはかなり緊張していた。Porojrを除く16名もの人の都合をさいてもらって召集したからには、絶対成功させたい。ところが前日にフレンドの一人が、ゴールデンウイーク前で、仕事の都合がつかなくなり、これないことになってしまった。しかし明け方だったので一人くらいは明日探せばなんとかなるだろう、と思って、その日は落ちて当日を迎えたのだった。

そして当日、チョロはメンバーが続々と集まってくるのを横目に見ながら、フレンドの穴を埋めるべく人員調達に奔走していた。そして、集合時間の22時になった。LSメンバーの協力でなんとかフレンドの穴は埋まっていたのだけど、予定していたメンバーが3名こない。一人は仕事で少し遅れる、と聞いていて、本人は現地でログアウトしているので、問題ない、と感じていた。ところが、残りの二人がこない・・・・・。二人のうちの一人は、実はリアルが退院明けで、万が一当日体調が悪化した場合はいけない、と聞いていたので、体調の悪化があったのかな・・・と判断していた。が・・・、もう一人は?!かなり本人も楽しみにしていたはずなのに、どうしてこないんだろう・・・忘れてしまったのかな・・・。と、少し悲しくなってしまっていた。時間も予定をもう30分もすぎていた。1時にログアウトしなくてはいけないメンバーもいるし、これ以上待てない。仕方なくフレンドを探しまくり、なんとか18名を集めた時には、時間は既に23時をまわっていた。

後で分かった事だが、理由がわからずこれなかった一人は、なんとその当日、ネットに繋ぐ事が出来なかったらしい。ひとり画面の前でモンモンとしているTokiw・・・そのメンバーの様子が目に浮かぶようで、理由が分かった今では笑い話である。忘れられていたんじゃなくて、ウレシかった。

そうこうしているうちに、仕事で遅れていた一人も到着し、やっとこさ、新クエスト・神威。クリスタルの戦士5名と同時に対決するクエストを決行することとなったのだった。(前フリなっが・・・・

集まったメンバーは、LBJから
Gato(ナイト75) Baphomet(忍者73) Hayato(戦士75) Revan(侍75) Aoy(戦士71)Obsidian(狩人74) Venger(モンク72) Deku(シーフ75) Quin(赤70) Gapuel(白72) Assam(白74) Bibby(赤74) Porojr(吟73) Choro(黒72)

そして、フレンドから
Kurain(暗黒75) Too(黒74) Yokoshin(黒75) Usuke(白75)の4名に集まってもらった。(レベル違ったらマジごめんなさいヽ(´Д `;)ノ

そして作戦会議が始まった。クリスタルの戦士をミッションとして既にクリアしたことのあるフレンドもいたので、相手の攻撃などの情報を参考にしながら、作戦を決めていった。でも、クリスタルの戦士未経験者の方が断然多いので、作戦は一応決めるけど、とりあえず1回目は様子見、で2hアビなどは温存し、相手がどんなヤツなのか見てみよう、ということになった。でも、もちろん2hアビを温存する以外は本気で行くので、作戦会議は綿密に行われた。

倒す順番は、情報に詳しかったKurainの意見で決めた。そしてチームに分かれて順番に倒す事になったのだ。もちろん強敵で寝るわけはなく、各チームがどれだけ頑張れるか、の団結力が勝利のカギである。

クリスタルの戦士(通称AA)は5種族いる。そして誰がどの種族を担当するのか、を決めて行った。経験者の情報から、グラビデなどの弱体をかけて走って逃げるマラソン戦法をとる種族、走らず攻撃を受けながら、自分の相手を倒す順番になるまでじっと耐える種族、が決定された。そして、結果はこうなった。

2番目に戦うAAGK(ガルカ)担当
Baphomet&Gapuel。空蝉の術で相手の攻撃を耐え続けるチーム。空蝉で耐え切れない部分をGapuelがカバーする形でジっと耐えろ!召喚するらしい子竜は、こっちでなんとか寝かせます・・・。

3番目に戦うAAMR(ミスラ)担当
Hayato&Bibby。ペットとしてトラかマンドラを召喚するミスラ。ペットは寝るらしいので、ビビーのスリプルで寝かせ、グラビデと空蝉で通路を走りぬけながら順番を待て!

4番目に戦うAAEV(エルヴァーン)担当
Gato&Assam。範囲WSがやっかいなのでマラソンせず、こちらも広場のすみっこで相手の攻撃をジっと耐え続けるチーム。対するGatoは今回はじめてサポートジョブを忍者にしていた。固いし避けるぜ!の方針で耐えぬけろ!

5番目に戦うAAHM(ヒュム)担当
Deku&Aoy&Quin。微塵がくれが強烈なので、最後まで戦わない相手。盾ジョブと呼ばれているメンバーはもう出払っているから、トンズラ空蝉と、Aoyの固さの2枚盾+Quinのグラビデで、長い長い42,195km走り抜けろ!勝利のカギはキミ達のマラソンにかかっている!

そして残りのメンバー全員で最初に戦うAATT(タルタル)をいかに早く撃破するか、がキーとなる!という戦法で1回目の神威に挑む事となった。最初はお試しね〜〜〜と軽いノリで戦い始まった。細かいところは臨機応変にお互いを補助しあおう、という事で、いざ、アイテムをトレードし、BCに突入した。

AA5名それぞれの自己紹介イベントみたいなものがあって、全員BFに入った。長くて細い通路の先に、そいつらはいた。音楽がカッコよくて、ドキドキした。めちゃくちゃ緊張してきて、チャットする余裕がなかった。そして誰かの「いくぞーーーー!」という声と共に全員担当に向かって走っていった。

チョロは参加している黒の中で一番レベルが低いので、攻撃+睡眠補助、を担当する、と言ってあった。ミスラのトラはビビーが寝かせる、と言っていたので、ガルカの呼ぶ子竜を探した。そうこうしている横を、マラソン担当チームがスリ抜けていく。その後を追う真っ黒に光るAA達。カッコ・・・カッコいい光景だけど、怖いよ〜〜〜〜!

目印がてら階段に立つことを指定されていたチョロだけど、気がついたら広場におりてしまっていた。だって・・・だってスリプルが届かないんだもんーーー!きっとポロがララバイで一旦寝かせたんだろうな、という感じで、トラと子竜が2匹ならんで誰かを攻撃していた。慌ててスリプルUを子竜に入れた。やっぱりララバイで一旦寝かせていた模様で、スリプルUがちゃんと入った。

寝た・・寝たし、攻撃・・攻撃・・・タルどこ、タルどこ・・・・?ヽ(´Д `;)ノテンパりまくるチョロがやっとタゲったAATTはワープを繰り返し、なかなか攻撃させてくれない。なんとか精霊をぶちかまし、またワープしたAATTを追っていたら・・・・・・

目の前に孤独に耐えているGatoさんとAssamがいた・・・・。

すごい・・・すごい光景だった。広場のすみっこでGatoさんがAAEVの前にたち、攻撃を受け続けている。その近くにAssamが立ち、ケアルを繰り返す。しかし、相手の攻撃はかなりきつく、Assamから「誰かもう一人補助してください〜〜」という悲痛な声が聞こえていた。

そうこうしているうちに、AATTはジワジワと削られ、想像よりもずっと早く、倒す事ができた。Porojrが叫ぶ。

P「ガルカーーーーガルカーーーーー」

Gatoさんとは反対の端で耐えていたBaphometのところに全員がかけよる。その時、Assamの「静寂ーーーー」とう涙の叫びが聞こえてきた。白魔道士のAssamが静寂?!こりゃいかん!!!慌てて十字キーで探すと、案外近くにAssamはいた。急いでサイレナをかけ、ガルカを探した。

と、その時、チョロにかかっていたストンスキンが切れ、自分の体が炎に包まれた。はぁ・・・???なんだなんだ?と、思ったら、目の前に子竜がいて、炎のブレスを吐いていた。あ、そうだ・・・寝かせたんだった・・・・。

攻撃本隊はガルカに集中している。どうやらこのクエストでのチョロの仕事は「子竜と一緒♪」に決まったようだ。中断されないようにスリプルをかけなおし、ブリストを張りなおして、このクエストが終わるまで子竜と一緒に行動する事を決意した。

正直、ガルカの攻撃がどんなものだったのか、知らない・・・子竜とたわむれ、トラも寝かせて補助している間にガルカは倒されていた。Porojrが叫ぶ。

P「ミスラーーーーミスラーーーーー」

その頃、4番目のAAEVと戦っているGatoさんが、いよいよ危なくなってきていた。Assamの補助を求める声がこだまする。そして、ミスラを広場まで連れてきたHayatoが叫んだ。「僕、エルの補助いきます!」

攻撃本隊には合流せず、Gatoさんと共にAAEVの攻撃を耐える担当に素早く移行していった。2枚盾なら、空蝉2をお互いに張りなおせるし、少しは楽になるはず。そしてこの判断が功を奏し、ミスラを倒しきるまでAAEVチームはなんとか乗り切ったのだった。しかし、この辺りで、だんだんと死者が出だし、戦力は危うくなってきていた。マラソンを続けているだろうAAHMチームがどういう状態か、気になったが、探して確認している余裕はなかった。

ところで、ガルカを倒しても子竜は消えなかった。ミスラを倒してもトラが消えない。チョロは、広場の動物係りで、動物たちの相手をして過ごしていた。たまに攻撃も行ったが、攻撃で削った印象はなく、寝かしまくっていた、という記憶のほうが強い。そして、範囲睡眠などの痛い攻撃もなんとか乗り切り、AAMRは崩れ落ちた。

P「エルーーーーーエルーーーーーー」

4番目のAAEVに全員で殴りかかる。しかし固い!AAEVのジョブはナイトなのだ。しかもサポートジョブが白で、その白の2hアビ、女神の祝福まで使ってくる、というズルさ満開の相手なのだ。

AAEVにかなりの人数が倒され、死体がそこここに転がっていた。白魔道士達がレイズに追われていたが、間に合わない。黒達は自分でリレイズがかけれるので、死んでは起きて、攻撃しにいっていた。攻撃に集中している黒魔道士軍団は、やはりターゲットをとってしまう。自分以外の黒魔道士が、精霊で活躍しながら逃げ惑っている姿を、動物の相手をしながら見ていた。

そして、なんとかAAEVをも倒す事ができたのだ!お試しチャレンジだったはずの1回目でもう4体目まできている。これは・・・これは行くしかないだろーー!でも、AAHMに勝てるかどうかは微妙な戦力状態だった。

P「ヒュムーーーーヒュムーーーー!」
P「アビ開放ーーーーーー!<call>」

Porojrの声がこだました。アビ開放、そりゃそうだ!!遅すぎるくらいではないのか?5体目にくるまで、クリアできるかも、という考えは誰にもなかったのか・・・はたまた必死でそれどころではなかったのか・・・。少なくともチョロは自分なりに必死でそれどころではなかった。

そして、広場に奇跡のマラソンチームが帰ってきた。どうやって3名でこの長時間AAHMから逃れ続けたのか、その壮絶であろう顛末は本人たちにしかわからない。でも、後のDekuの感想を聞くと・・・当初、この3名のうちの魔道士は白を予定していたのだけど、最後の最後に赤のQuinに変えた。これは大正解だった、という事。一人では絶対不可能で、Aoyの2枚目があってこそのマラソン完走だったこと。等、言葉ではいいつくせない興奮が伝わってくる感想を述べていた。BCに入る前、「ヒュムチームは、正直、きついだろうな・・・」と思っていたチョロは、この5番目のチームの成功は本当に目を見張るものだった。

そして残っている全員でAAHMに殴りかかった。精霊を撃っている魔道士も、ほぼ全員衰弱状態である。みんなのMPもカツカツ。死者も多数で、ギリギリだった。レイズのMPもなく、死体を放置した状態で、なんとか耐えて削っている・・・そんな状態だった。そして・・・・・・・・・・・・・

ボカーーーーーーーーン(ノ゚Д゚)ノ

とうとう噂のAAHMの微塵がくれが炸裂した。一気に真っ赤になる全員のHP、しかし微塵がきた、という事はもう少し!っていうかどうして敵は微塵しても死なないのかっ!!!ズルイ!!

そして、もう少し・・・を頑張るものの、一人、マタ一人、と倒されていく。その時、死んでいたVengerの声が、動物の相手をしているチョロの耳に聞こえた。

V「百烈残ってる、レイズでいいから起こして・・・っ!」

チョロのMPは120くらいだった。レイズできない。でもここで百烈拳を使えたら、これほど頼もしいものはない。子竜はまだ起きないはず。急いでヒーリングし、150になった瞬間、Vengerを起こした。

そして、起き上がったVengerは・・・・・

そのまま殴りに行った・・・。いくらガルでも衰弱HPはそれなりに少ない。誰かがケアルをかけた様子で、黄色にはなっていたけど、それでもタゲをとれば数発、いや一撃かもしれない。というか、百烈拳が終わる頃には当然タゲを取ってもう一度死ぬだろう。それでもできるだけ長く戦ってほしい!慌てて、追ってケアルをかけて衰弱状態HPをMAXにし、死にゆくVengerへの応援を、そっと心の中でつぶやいた。

C(ベンたん・・・死ぬ時は百烈が終わってからにしてね・・・・( ´,_ゝ`)

Vengerの百烈拳が発動し、他のみんなもアビを解放して殴りかかる。そして案の定百烈が終わった頃にVengerは力尽きた。その後はどうなったのか、記憶が定かじゃない。色んな叫び声と色んなアビが発動した。チョロも動物は放置して、残ったMPの全てを使って精霊魔法撃った。そして、そして、そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5人目の敵、AAHMは力尽きたのだ・・・!!!

お試しだったはずの1回目。その気軽さがよかったのか?いや、きっとみんながそれぞれ、想像以上の、実力以上の動きをしたとしか思えなかった。感激の叫び声でログが埋まり、そして意外とシンプルなイベントムービーと共に、BCから放り出された。

全員が興奮していて訳がわからなかった。みんな自分がちゃんと自分の仕事を出来た事がウレシかったにちがいない。チョロだって、動物管理だったけど、ちゃんと寝かせて攻撃させず、役にたてた実感があった。

本当に本当に熱い戦いだった。何度思い出しても、あの時周りのみんなが一生懸命戦い、走り、思いつく限りの行動をしていた風景がよみがえる。持ちきれないほどの薬品を持って行っていたのに、結局興奮して慌てて1個も使っていなかった。着替えさえも途中まで忘れていて、AFのまま走り回っていた。目印で階段にたつ、なんて指示は、開始2分で忘れ去り、ほとんどずっと広場にいた。ダメダメやん・・・・・・と自分でも思うが、それでも頑張った!

こういう敵に挑戦して1回でクリアできるなんて、LBJでは初めてだった。興奮したままクエストオファーの場所へ行って、みんなでクエストアイテムを貰った。5種類の耳装備が選べて、チョロはINTのあがるのがあったので、それにした。意味もなく両手鎌スキルがあがるのが気になったけど、AFズボンをエラントに着替えてからなくなってしまっていた暗黒魔法スキル+がついているのもウレシかった。他の耳の性能は・・・・知らない(´・ω・`)

なんとか時間も間に合い、ここで落ちる人もいたので、トゥー・リアの神殿の前で解散となった。

今日の興奮がさめやらぬまま、今日のチョロ・ログアウト・・・・しないで次回のNM祭りへ続く・・・

今回も興奮してSSがない、ハメになるとこでしたが、撮ってくれた人が送ってくれました。感謝!




前へ
戻る
次へ