第百二十七話:突撃!ティラミス!

パッチで裏世界が実装された。なんと64名もの人が一度に戦えるエリアだという。どんな物だろう、とワクワクしていた。

詳細はこうだった。
レベル65以上、闇の王を倒している事、この2つが条件で、これをクリアしていたら誰でもいける。
各獣人の巣にボッタクリゴブリンが登場していて、なんと100万円で、裏世界への切符となるアイテムを売っている。これを複製して参加者全員に配る事で、全員裏世界に行く事ができる。
裏世界は4種類で、3国とジュノ。それぞれのエリアに1チームしか入ることはできない。

大まかに言うとこんな感じである。基本的な制限時間は60分で、中でなにかハードルをクリアすると、制限時間は延びるらしい。とにかく行ってみたいけど、LBJだけではとても戦力をそろえることは出来ない。そこで、普段から仲良くしている友達のLSと合同で行こうではないか!という事になったのである。

暗黒騎士のPisaloさん、ポロチョロ共通の友達である。
シーフのVishinuさん。ポロがレベルあげで知り合ったお友達である。
白のDavidsさん。HPリンクしているLSコンパーノからの繋がりで知り合ったポロチョロ共通の友達である。

LBJメンバーとも普段から仲良くしているこの3名のLSメンバーの希望者と合同で行こう、と計画した。何日も前から連絡を取り合い、人数を決めて決戦に備えた。なるべくみんなが揃っていける時がいい、ということで土曜日の23時出発、という時間を選んだ。

当日、チョロは100万円を握り締めてダボイに「止まっている砂時計」を買いに行った。泣きながら金額を支払い、砂時計を手にして、HPだったバスに戻った。

サンドリアの裏世界は、すでに23時に入りたがっているチームがある、という情報を得ていた。バスの裏世界入り口にも、これから行こうとしているっぽいチームがたむろっていた。時間は7時半だった。

どれくらいの時間中にいれるのかはわからないけど、今から入るなら23時には終わるかな、と思い、バスの様子を見ることにした。勇気をだして、どういう予定なのかSayで聞いてみると、知り合いが何名かいて、予定を教えてくれた。

8時から入りたいチームが2つあって、今、取り合い状態らしかった。準備が早く出来た方が先にはいる、という感じでかなり焦っているらしかった。そうこうしているうちに続々とLSにメンバーがやってきて準備を始めた。チョロも自分の準備をして、8時半くらいに、またバス裏世界入り口に様子を見に行って見た。先ほど準備をしていた人がまだいたけど、明らかに人が減っていたので、勇気をだして今の状態を聞いてみた。

今、1チームはいっていて、中のチームと連絡を取り合っているとのことだった。前のチームが制限時間を延ばすことができず、もうすぐ出てくる、とのことで、自分たちは出てき次第はいる予定だ、と教えてくれた。その人に、「その次に入りたいから、出来たら私に入った時間と中での様子をTellもらえますか?」とあつかましくお願いしたら、快く受け入れてくれた。「中では必死かもしれないので、そちらからTellくださいね」といわれたので、その気持ちは痛いほどわかるな・・と思い「そうします。返事がなかったら必死と判断して間をおいてTellしますので、気にせず集中していてください!」と返事し、激励とお礼を言った。

中の人とのコンタクトに成功したチョロは、ポロにそれを報告し、他の場所も、空き待ちチームがいるようだし、今回の裏世界はバスに決定することにした。

張り切りすぎて早くも準備完了していたチョロは、自分達の番が取り合いになるのがイヤだったので、バスの裏世界の入り口でくつろいですわり、止まっている砂時計をバザーに設定し、サチコメに「23時から裏世界突入予定!同じ目的の方は話し合いお願いします」と書き込み、夜桜宴会のブルーシートのごとく、威嚇を行っていた。

最初は一人ぼっちで寂しかったけど、徐々にメンバーが集まってきて、ブルーシートは広がっていった。まぁ、そんなことしなくても、ライバルチームはいない様子だった。最初は「この人達ライバルかな・・」と思っていた人達は、実はお友達が呼んだ仲間だった、というオチだったりした。

バッドタイミングで目の手術をして、今回不参加となったKiryuに行ってきます!と告げて、今回裏世界専用に作った新LS「 LOSTexp 」を立ち上げた。みんなに配って、参加費用の回収、チーム編成等に奔走した。総勢約50名の大所帯。初めての人数に戸惑いながらみんなに協力してもらいながら、なんとかPT編成を終えた。

今回Davidsさんが、当日に回線不調でこれなくなる、という連絡を、Davidsさんのリアフレさんから受け、かなりテンパったものの、そのリアフレさんが当初参加予定ではなかったにもかかわらず、立派に代行リーダーを務めてくれて、非常に順調に事態を収める事が出来た。

砂時計の配布方法、中での戦略、色々決めることはあった。主催の二人は全くの初挑戦。でも、メンバーのなかには1度行った事のある人もいて、みんなでいろいろ意見を出しながら作戦を決めた。全ては行って見ないとわからない!というのが本音だった。

回復がしにくくなるのでアラは苦手、という意見の1PTチームと、2アラくらいは組まないと状態がつかめない、という意見の2PTチームを作り、いざ、裏世界、デュナミス・バストュークに突入した。ものすごくドキドキして緊張して興奮した。

そこは、まさに裏世界だった。同じ景色なのに、なんだかどんよりとしていて、前に進むのをためらわれる気配が漂っていた。全員が入ったのを確認して、そして、ついたての向こうへ1歩踏み入れた・・・・・・・・

カメ・カメ・カメ・・・・・・カメとはじめてみる石像がノソリノソリと歩いている。1体の強さはそれほどでもなく、ジワジワ倒していると、「制限時間20分延長獲得」のログがながれた。そのままジリジリと競売が見える位置くらいまで進んだ。

「目指すは錬金ギルド!!」と決めていたので、競売裏へ先陣部隊が進む。チョロ達は、少し後ろで待機していた。そしたら・・・・・・・・・・・・

「うわあああぁぁああぁああぁあああ」

という声とともに、数え切れない数のカメと石像がやってきた。何匹いるのかわからない。恐ろしい百列拳を使うカメがいて、チョロのチームにいたAoy、Deku 、Baphometがものの数秒で死亡した。一体なにが起こったのか。必死で寝かすものの、当然捌ききれる訳もなくチームは全滅した。ほとんどの魔道士にリレイズがかかっているので、カメの団体が帰るのを待って起きる事にした。チョロは競売手前くらいで死んでいたのだけど、カメがすぎるのを待っている時に、恐ろしい物を目撃した。

チョコボ屋前にいた石像が・・・・おびただしい数のカメとサソリを召喚している・・・いや、カメが召喚したのか・・・・?なんかわからないけど、とんでもない数の敵がチョコボ前にいるのである。

カメの団体が去った後、コソっと起き上がって全員の蘇生開始。各班で蘇生完了を報告しあい、リベンジに挑む事になった。

チョコボ前の敵を掃除しないことには前に進めない。3名の黒と一人の召喚士のシヴァでブロックに分けてスリプガをかけ、レジったやつから撃破することにした。

「サソリにはサイレスを!!」という声が飛び交う。サソリのくせに範囲石化の魔法を使うらしい。必死でサイレスをいれ、寝かす。何度か石化を食らいながらも、なんとかチョコボ前の一団を撃破した。

「競売裏はとんでもないことになってるから、前を進もう」

競売の前の石像を、シーフ達がひとりずつトンズラで釣り、石像を精霊部隊が、召喚するカメを物理部隊が撃破する、という作戦で、順調に進んでいった。こういう作戦を理解できるのは体験しないと分からない事が多い。ここまで来るのに、大分時間を使ってしまったけど、チームは確実に色々学んでいた。

ここで、10分前、の警告がでてしまった。時間を延長できる石像がある、という噂だったので、目の光っている石像を必死で倒す。緑の目の石像・・・・伸びない(´・ω・`)  青い目の石像・・・コレも違う・・・・赤い目・・・これもダメヽ(´Д `;)ノ

刻々と時間がすぎるのに、制限時間延長を獲得できず、焦る一同。とうとう30秒前の警告がだされ、もうダメと分かったみんなは「おらーーーー死んでも進んだるーーー!」と走り出した。

そして、チームは裏世界から放り出された・・・・・・・(´・ω・`)

実質の距離にして、どのくらい進めただろう・・・・。経験者達には、かなり物足りない裏世界となってしまったかもしれなかった。でも、チョロをはじめ、初めてだったみんなは「面白かった!」「すごかった!」「勉強になった」と言ってくれた。チョロも数え切れないくらいの事を学んだと思った。

戦闘だけでなく、編成についても、色々考えるところはあった。後衛としては、やっぱりアラはくまないほうが安定できる、と思ったけど、どこかがピンチでもPTが違うと気づきにくいのも事実である。

そしてなにより、重いっ!!!そら50人もいたら重いだろうけど、人数が多いことの利点と欠点を比べると、寝かせる事が非常に大事な戦闘において、多すぎるのはよくないんだろうな、と思った。必要最低人数をつかむことがクリアへのカギであるかのようにも思った。

何もかも初めてで、何から指示していいのかも分からなかった。不手際だらけなのが、自分でも痛いほどわかっていた。でも、これでLBJのほとんどが経験をしたわけだし、次からは画期的に飛躍した戦法が取れるんじゃないかな、という手ごたえを感じた。百聞は一見にしかずとはこのことである。

他のLSから参加してくださった人達も、楽しんでもらえたかなぁ、とちょっと心配。本当にちょっぴりしか進めなかったから、今まで結構進んだことがある人には「なにやってんんだ・・・」と感じたかもしれないけど、懲りずにまた参加して欲しいと思う。付き合ってくれたみなさま、本当にありがとう!この場を借りてお礼を言います(>Д<)ゝ”

準備や場所とりがちょっと大変だけど、もう既にリベンジしたくてたまらない!クリアもしたいけど、AF2やレリックといったアイテムも目的となっているし、色々なスタイルで何度でもチャレンジしたい、と思った。

砂時計の割引券を落とすNMの実装を心待ちにしながら、今日のチョロ・ログアウト。




前へ
戻る
次へ