第百二十六話:玉取り大作戦

前回、クルタナを拾ったことをきっかけに、四聖獣への切符の切れ端を手にしたLBJ。最近、ヒマなとき、空のNM抽選の敵でスキルあげや潜在消しなどをするのが流行っていた。そしてその流れから、数体の空のNMと戦えるチャンスを得る事ができた。これはその時のお話である。

===  Despot編  ===

このときのメンバーは、モロスキルあげのメンバーだった。NM沸いたらいいね、なんていいながら、本当に沸いたらどうするつもりなんだろう、というくらいの少人数でメルトダウンで吹っ飛んだりしながら遊んでいた。後からログインしてきたBaphometが合流することとなり、神殿前で設置型ドールを釣りながらスキルあげをしていたメンバーに合流しようと、門番たちの前の通路を通り過ぎようとしたとき・・・・

B「Despot・・・ちょ・・・これNM・・・」
B「沸いてるじゃないすks」
B「ってうか、引っ掛けtsぢめねlsみ」

すごいタイミングでNMが沸いていて、そしてどうやらNMは普通の門番ならからんでこない通路の真ん中を通ってもからんでくる様子である。

後ろにDespotを従えて走ってくるBaphometをみて、慌てて戦闘開始した一同だったけど、あまりにも突然すぎてグダグダになったので、一旦神殿に撤退することにした。

中でヒーリングしていると、丁度、これまた後から参加のGyabanがやってきた。ポロの「このNM、どっかで3人で勝ったって聞いたよ」という、どこから仕入れてきたのかわからない、胡散臭い情報をみんなで鵜呑みにし、それなら勝てるだろう、と軽い気持ちで再挑戦した。

で、結果は・・・というと・・・・・後衛が赤、召喚、黒、しかいない、という激しい回復力不足に加え、途中から連発で繰り出してくる、パンツーなんたら、通称ロケットおっぱい、というWSが強烈で、バタバタと崩され、魔道士は何度かリレイズで起きる物の、MPもジリ貧で追いつかない、という事態になってしまった。全滅確定、という場面で、チョロはなんとか神殿に逃げ込み、全員の蘇生を行った。

戦士のはやとが「自分、サポ忍者にしてきます」といって、ジュノへ帰っていった。3人で勝った、っていうのは、きっと百戦錬磨の慣れた人の話で、強敵にあんまり慣れてないLBJからみると、とても3名で勝てる相手には見えなかった。

ハヤトのサポを変えて、ちゃんと作戦を練って、そして再度リベンジ。ロケットおっぱいも乗り切り、なんとか倒す事が出来た。運が良ければ珍しい鎌を出す、ということで、装備可能ジョブは張り切っていたが、残念ながら出なくて、供物の免罪符と西玉を落とした。LBJ,2つ目の玉ゲッツ、である。

===  Zipacna編  ===

この日は、2月中は休業中のメンバーが多かったLBJとしては画期的な戦力が揃っていた。特に、普段二人が揃う事はめちゃくちゃ珍しい、LBJのナイト、KiryuとGatoさんが揃っている、というまれにみる状態だった。そして、最短2時間ポップの為、よく放置されている、という噂の、ヴェルガノン宮殿のZipacnaがもしもいたら、やってみよう、という事になったのだ。

先についたPorojrが探しに行って見ると、本当に普通にNMが歩いていた。宮殿内を巡回しているらしく、特定のルートを歩くので、一番エリアに近いところに来たときに、クルタナの時の要領でエリア付近まで釣って戦う事にした。Hayatoのお友達の狩人さんも加わって、かなりの戦力で戦う事となった。

Dekuのとんずらで釣ってきて戦闘開始。途中何名かがクリスタルウエポンで合成されるものの、危なげなく撃破。さすがナイト2名は固いもんである。ここは、運がよければ、牛切丸、という超和風の両手刀を出す、ということで、侍のRevanは興奮していたが、これまた出さなかった。武器のドロップは相当低い様子である。またもや供物の免罪符と、北玉を落とした。LBJ、3つ目の玉ゲッツである。


===  Faust編  ===

これは、上のZipacnaを倒した後に、別のNMを呼び出すためのトリガーアイテム、つまり前回のクルタナのようなアイテムを出す敵でスキルあげでもしよう、とル・アビダウ神殿へ行った時の事だった。ロメーヴの水、というトリガーアイテムを出すはずのポットを狩り続けるも、全然出さない。このポットは、前もかなり狩ったのだけど、その時も出さなかった。「ホントに出すの〜〜?」とみんなが飽きてきた所で、なんか、他にNMいたらやろうか、という死の匂いがプンプンするアイデアが持ち上がった。その時には既に寝落ちも数名でていて、画期的な戦力ではなくなっていた。

いつきても放置されている Mother Globeという丸い玉のNMでもやる?というアイデアも出た。この Mother Globeは、不知火 という片手刀を出す、という事で、忍者のBaphometが前からとっても戦いたがっていたNMである。でもこの日はBaphometはリアル出張のため、メンバーにはいなかった。武器のドロップはめちゃくちゃ低いし、どうせ出ないだろうから、どんな攻撃してくるかを見るためにもやろうか?という案も出たけれど、Baphometがいないのに、万が一倒せてしまって、万が一武器がでたら(めちゃくちゃ前向きで楽天的である)後悔しきれない、という事で、この日はMother Globeと戦うのはやめることにした。

というわけで、前に、別のLSが戦っているのを見学させてもらったことのある、Faust がもし居たらやろう、という事になった。このNMは、誰も回りにいないときでも、ずっと一人でタイフーンをしている、という噂の、一人遊びが好きなNMである。当然攻撃はタイフーンなわけで、見学させてもらっていた時も、範囲攻撃がひどく、前衛がグラビデマラソンしながら、精霊で削る、という黒の少ないLBJでは有り得ない戦い方で戦っていた。Porojrも、「このNMがうちのLSは一番苦労しそうやなぁ」と前から言っていたNMなのである。

このワープを超えたらNMのいるマップになる、という場所で、TPためをしている間にKujyaがNMがいるかどうか見に行った。そして、そこにFaust はいた。見つけたKujyaが「これってアクティブ?」と聞いてきた。

以前、LSの誰かがこの神殿で野良PTでレベルあげをしたとき、メンバーの一人がFaust の目の前にワープしてしまい、一人遊び中のタイフーンをくらってダメージを受けたけど、ノンアクだから慌てずに離れたら大丈夫だった。という話を聞いていたPorojrが「ノンアク〜」と即答した。

その2秒後、「ウソツキーーー!」というKujyaの絶叫とともに、KujyaのHPは一瞬で0になった。近くに行ったら、すごい勢いで走ってきたらしい。魔法を唱えたわけでもなく、確実にアクティブ、という事だった。どういうことなのか・・・・Faust は視覚感知で、レベルあげPTでの話は、たまたま後方にいたから大丈夫だった、という事なのだろうか・・・。

とにかくKujyaが死んだので蘇生に向かった。周りはドールだらけで、魔法反応しまくり、の場所である。とりあえずトラクタできる位置まで・・・と近づいたチョロ。はるか前方にFaust は見えていたけど、例え視覚感知だとしても、この距離なら大丈夫、と判断した距離で・・・・・

ドスドスドス!という地響きとともに、Faust は走ってきた。ベンジョンソン並みの速さだった。慌てて逃げるチョロ。当然逃げれる訳も無い。目の前にドールがいる、という最悪の場所でPorojrを巻き込んで死んでしまった。

一体何事だ、と集まってきたメンバーに、かなりの遠方でも感知される事を告げた。一番近くでFaust が見える位置で死んでいるKujyaの意見によると、自分がいる広場からでている2つの通路を見張っている動きをしている、との事だった。恐るべし・・・Faust 。

付近にはいくつか小部屋があって、中にはドールがいる、という絶望的な状態だったのだが、Porojrとチョロが死んでいる目の前の小部屋だけ中にドールがいない、という奇跡が起こった。
部屋の中からGapuelのレイズが届き、蘇生をすることができた。

衰弱が治ってから、慎重にKujyaに近づき、今世紀最高のグッジョブなトラクタに成功し、全員の蘇生が完了した。この間、かなりの長い時が流れ・・・・・・・頼もしい戦力であったQuinが、部屋の中で気絶していた(´・ω・`)

作戦会議が終わっても、どんなにコールを鳴らしても意識が回復しないQuinをまずデジョンで飛ばしてから、Faust を連れ込む予定の部屋に移動した。

そこは真ん中にワープがある部屋で、ワープの周りをグルグル回りながら真ん中から精霊などの攻撃と回復を行えるようになっている部屋だった。でも、このときのメンバーには赤魔道士どころか、サポ赤さえいない状態だった。ナ/戦・ナ/戦・シ/忍・戦/忍・侍/戦・白/召・召/白・吟/戦・黒/白である。これで勝てるのか?という不安はあったが、NMみたのに、やらずに帰る訳が無い。

ナイト二人で交代でタゲを取ってグルグル周り、サポ忍の二人はタイフーンをかわしながら空蝉アタック。侍はHPが赤くなったらタイフーンを食らわない所へ移動し、回復をもらったらまた参戦。黒と召喚は、真ん中から攻撃しながら回復サポート、吟はなるべくタイフーンをもらわないように歌う、という作戦で挑む事となった。

Dekuのとんずらで釣ってきて戦闘開始。予想通りタイフーンがめちゃくちゃ痛い。それでも、とてもメインヒーラー一人とは思えないくらい耐えていた。キリュウのインビンが終わったあたりで、大分やばくなってきた。そしてとうとうキリュウがやられてしまって、ガトさん一人になった頃には、MPがかなりキツく、後衛も時々タゲをもらって殴られ、HPは真っ赤だけど、自分のHPを回復する余裕はない、という状態になっていた。

そして、ワープの後ろを通っていた時に、チョロがタイフーンに巻き込まれてしまって死亡した。その後、Gapuelも崩れ、ヒーラーを失ったPTは、なし崩しにやられていってしまった。

まぁ、とにかくヒーラー不足、というのが第一の感想だった。でも、空蝉アタックはかなりイケてたし、侍も、真ん中で黙想してWSだけ当てに行く、という戦法もあるな、など勉強にもなった。グラビデがあれば、ナイトの被ダメは格段に下がるだろうし、途中で寝落ちしたVengerやChisato、Quin、3月になってアオイやオブさん、ボブっちが戻ってくれば、精霊不足のLBJでもガチンコで倒せそうな手ごたえはあった。物理耐性の高い敵が極端に苦手なLBJだけど、作戦とチームワークで今まで乗り切ってきたのである。たしかにグラビデマラソンして、精霊や履行メインで倒すのがメジャーかもしれないけど、LBJならではの戦法を考えて、いつか倒してやる!とおもった。

と、言うわけで、初の石はゲットならず、で終わる事になった。何時間も沸き待ちしたり、取り合いするNMは疲れるし、飽き性なLBJにはなかなか出会えないけど、空のNM達は何故か放置の物が多いし、トリガーアイテムを使ったりするので、身近に感じる。

これを書いている現在はもう3月で、たくさんのメンバーが復帰している。近いうちにまた挑戦するぞ!と心に決めて、今日のチョロ・ログアウト。




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