第百一話:はじめまして、ラムゥ君

ジラードが発売されてから、しばらくして、召喚士の扱う召喚獣を増やすクエストが解明されてきた。各国と新エリアの町・そして港にいきなり現れた、体をやたら痛がっているタルタルが、召喚獣を増やす事が出来るクエストをくれるらしい。

でも、そのクエストは、関連している場所の名声がかなり高くないと発生しない、という物なのだ。しかも、手に入れるためには一回その召喚獣を倒す必要があり、かなりの戦力が必要。だけど、どの召喚獣もレベル1で覚える事ができてしまう、という意味不明のシステムなのだ。

召喚士は召喚獣を呼び出しているとMPを消費するらしい。召喚獣によって、消費するMPに差があり、たくさん消費する召喚獣=高レベルむけ、という意味なのだろうけど、でも、たとえ一瞬であろうとも、呼び出せてしまうのだから、使いたくなるのが、人の常、というもの。召喚士は、そのレベルに応じた召喚獣を呼び出す事を前提にしている、と思われるほど、MPの量が多い。でも、別に呼ぼうと思えばすんごい消費の召喚獣も呼んでしまえるわけで、戦闘においての立ち回りが、あちこちで議論されているのだ。

まぁ、そんなことは、召喚レベル1のチョロには、あまり関係ない。でも、LSのMurayoshiさんとGatoさんは、頑張って召喚士を育てている。育てているからには、なるべくたくさんの種類の召喚獣が欲しいのは当たり前。Gatoさんなどは、どんなに遠くにいても、その時何をしていようとも、どうみてもサーチではPT表示でも、さっきミッション行くって言ってたような気がしても、「召喚クエいくひと〜〜?」という誘いがあると、「すぐ行けます」と答えていた( ´,_ゝ`)

その日行ったのは、マウラのタルタルからクエストをもらえる、「雷の試練」だった。ここの名声をあげるのに、かなり苦労していたAoyがやっとクエをもらえて感涙したところで、さぁ、いこう!ということになった。LSで組んで試練に行くのは初めてだった。でも、雷の試練、は行った事がある人の情報では「一番楽」とのことだった。

なるべく、耐性をアップして挑む、というのが試練クエの常識らしいので、(敵の追加効果、及び必殺技から受けるダメージが減るらしい)前衛はなるべく雷耐性をアップさせて、挑む事にした。

メンバーはAoy(戦士)・Gato(ナイト)・Porojr(吟遊)・Murayoshi(赤)・Bibby(赤)・Choro(黒)である。

雷の試練の場所は、以前、レベルあげが探険に変わってしまったPTの時に、発見していたので、一行はボヤーダへ向かった。そして、緊張のなか、ラムゥ君との戦闘がはじまったのだ。

ポロのカロルを聴いて、サポ白のメンバーのバサンダラを詠唱すれば、戦闘開始である。敵のHPが半分くらいになると必殺技を使ってくるらしいので、それまではファランクスを唱えたBibbyが前線のバサンダラ担当として戦っていた。

結構順調に見えていた。でも、後半、必殺技が終わったくらいから、なんだか様子がおかしくなってきたのだ。ラムゥ君の落ち着きがなくなってきた。下のほうでかいふくしている、Murayoshiさんやチョロの事が気になって仕方ないらしい。何度も近寄ってこようとしては、AoyとGatoさんに引き止められていた。ジリジリと前線が後衛の方に近づいてくる。そして、全体マヒの攻撃の処理をしているときに、悲劇は起こった。

パラナが間に合わず、Bibbyのバサンダラが麻痺で詠唱ストップ。その瞬間にラムゥ君のWSでAoyが倒された。必死で回復をするMurayoshiさんにラムゥ君が説教。Murayoshiさんまでやられてしまった。その後、後衛の位置まで下がっていた前線で戦う中、Bibbyにターゲットが移動し、はがれる前にBibby死亡。

いやぁぁぁぁぁっぁあ!!!!ぜ、ぜ、ぜ、全滅なの???必死に殴りかかるGatoさん。でもそのHPはみるみる減っていく。でもラムゥ君のHPも残りわずか。声を裏返しながら歌い続け、連携などにも参加しちゃってるポロ。チョロのMPも、もう底をついていたけれど、ラムゥ君のHPも、もう本当に少ししか残っていなかった。

とっても迷った。魔力の泉を使って、その泉でケアルすべきなのか、精霊を打つべきなのか・・・。精霊を詠唱している間にまた誰か死ぬかもしれない。おまけにレ、レジられちゃったら・・・・どうしよう〜〜〜〜ヽ(´Д `;)ノトドメをさせなかったら、当然ターゲットを頂いて死ぬだろうし、そうなったら回復なしになって、全滅することが目に見えていた。

迷ったけど、チョロは黒魔道士なのだ。ガトさん、死んだらゴメン!心の中でそう叫んで、チョロは精霊をうつことに決めた。そして、大騒ぎの中、ラムゥ君はやっとおとなしくなった。ギリッギリのところで勝つ事ができたのだ。

BFの外にでて、レイズをしてからみんなが思ったこと、それは・・・・・

「これが・・・一番楽なん・・・・・・・・・・・・?」

他の試練に行くのが怖くなりながら、でも、勝利に喜んで、みんなで早速マウラに向かって、ラムゥ君の身柄を確保した。

LS初の雷の試練は、一応成功した。Murayoshiさんはすぐにウィンダスへ行って、ラムゥ君とのご対面をする、と喜んでいた。

チョロは今のところ、召喚士にはあんまり興味はないけれど、召喚士レベル25で習得する、オートリフレッシュは、黒魔道士として、かなり魅力的。今までは、サポートジョブは白が一般的でチョロもそうしていたけれど、今は、赤魔道士や召喚士だって、黒のサポートとしてつける価値がでてきているから、いつかはラムゥ君に会える日が来るかもしれないな〜。

他の試練にも少し興味が出て、今日のチョロ・ログアウト。




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