第六十三話:料理人は世界を巡る

ミッションをクリアして、国から1万円もお小遣いを貰ったチョロは、最近サボっていた調理のスキルあげに励む事にした。最近は、新しいシステム、「チェーン」や、豪快に変化した食べ物のステータス変化に伴い、食べ物を作れたら、みんなの役に立つ、という機会も増えてきたからである。お裁縫でみんなの役に立っているポロの様にチョロもちょっと頑張るか!と気合が入ったのである。

やる時はそれしかやらないのがチョロ流。調理ギルドにひきこもって料理しまくるチョロ。しかし徒弟の最後の方に来た所で、大変な事実が判明してしまった。

必要なアイテムである、「カザムパイン」がギルドで1日1ダースで売切れてしまうのである。1ダースぽっちでは、ほとんど何も出来ない。スキルあげに勢いづいているチョロには、苦痛に他ならない事態なのである。

でも・・・世界中にカザムパインが1日1ダースしか存在しないの??どっかに売ってるでしょ?と思い、LSに聞いてみても、誰も料理なんてしてないので、みんな知らないらしい。調理ギルドでひきこもっていたかったチョロだけど、しぶしぶ、「世界中の食べ物が集まっている」はずのジュノの行商人から買うべく、ジュノへ飛び立った。

港からル・ルデまで舐めるように歩き回って、全員に話し掛けたのに、カザムパインを売っている行商人はいなかった・・・・。そして今日は闇曜日。帰っても調理ギルドは休みである。

サンドに売ってたっけ??食料品店あったしな、行ってみるか・・・・どっこにも売ってません!
バス??あの変な薄暗い宿屋かな?行ってみるか・・・・・・・・・・どっこにも売ってません!

どこ???一体どこにあるの〜〜〜?!まさか本当に世界で1日1ダースなの??

フラフラになったチョロは調べに調べて、やっとカザムパインを売っている行商人を発見した!!それは・・・・・・・・・・・・マウラの薄暗い倉庫の中でひっそりと行商しているタルタルだった。

そういえば、アンタ、詩人のクエの時も、ここで羊皮紙売ってたね・・・。お疲れさん・・・

今までの鬱憤をはらすべく、8ダースのパインを買い込んでウィンへ帰った。いざ、パインが手に入ったとなれば、こっちのもの、である。ブクブク〜〜っとパインを搾りまくって、チョロはとうとう調理・下級職人となった。

下級職人の最初のレシピはどれにしようか迷った挙句、黒パンに決めた。数回調理し、順調にスキルがあがる事を確認した上で、一旦合成を中止して、サンドに帰る事にした。栽培の為である。

昼からリアルで用事があったので、その時点でかなり時間がせまっていた。急いでサンドリアに帰って、モグハウスに入り、買ってきた植木鉢を設置しようとしたら・・・・・・

「これ以上植木鉢を置かないで欲しいクポ〜〜・・」

ナメとんか!こら!!10個なら10個って最初に言えや〜〜!大量に植木鉢を買ってしまっていたチョロ。モーグリの発言にキレながら、今日のチョロ、ログアウト。




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