第百九話:神の台座からの風景

その日はLBJに、仲間が帰ってきた日だった。長い事長い事、家の回線事情でログインできていなかったQuinが帰ってきたのだ!

ジラートを初めてインストールしたQuinなので、その日はみんなでQuinのカザムパス取りと、限界3突破ツアーをしていた。

カザムパスは順調にとれたので、限界3ツアーの最初の舞台として、オズトロヤに向かった。前にLBJでここでスキルあげ、歌、魔法とりツアーをしたとき、オズの限界3の目的の場所に、新しい超HNM、ヤグードの神様がいて、通り過ぎる限界3挑戦者をことごとく殺しているのを見たので、ここが最難関であろう、という事で、色々作戦を練りながらやってきたのだ。

ところが、いざ到着してみると、神様は誰かに倒された様子で、不在だった。これはラッキー!それなら全部倒せる。

下から順番に倒していって、神様のいた台座のNM2匹も倒し、敵はいない状態で無事に目的のアイテムをとることが出来た。

あ〜よかった!しかし神様からの風景、眺めいいな〜と話をしていると、Tokiwaがこんな事を言い出した。

T「上からみると、下の広場はまるで闘技場ですね」

ふむ、たしかに両サイドから道が伸びていて、真ん中に丸い広場があり、闘技場みたい。しかも上から見下ろす感じで、神様はいつもここから冒険者達が戦っているのを見てるんだな〜という雰囲気だった。倒しながら進んできたので、その広場には今敵もいなくて、まさに闘技場のように見えた。

するとさらにTokiwaがこんな事を言い出した。

T「オレ、ちょっとタイマン行って来ます!」

楽表示のヤグもいるし、自分がどこまで倒せるのか、チャレンジしにいく、という事で、みんなで手を振って見送った。「逝ってら〜〜」等と冗談を交えながら・・・

坂道を駆け下りて闘技場へ向かうTokiwa。闘技場に到着したTokiwaの後ろには・・・・・・

す で に 2 匹 の ヤ グ ー ド が T o k i w a を 追 っ て い た 。

「トッキー、もうリンクしてるってw」
「おつかれ〜〜〜」
/goodbye tokiwa

みんなこの時点でも、まだ上から見て笑っていた。Tokiwaは暗黒騎士。ヤバイと思ったら寝かすなりするだろうし、本当にヤバそうになったらこっちも助けにいけばいいや。全員がそう思ったはずである。

ところが・・・・早い!早いっ!!HPの減り方が尋常ではない。

「え・・・・・・・・・・・・」

みんながつぶやいて、慌ててみんなで坂道を駆け下りる。その間、寝かそうとはせず、猛然と殴りかかっているTokiwa。

そしてTokiwaは逝った・・・・・・・・・

「トッキー・・・・」
「本当に死んじゃった・・・」
「マジかいな」

とりあえず、Tokiwaを殺したヤグを片付け、レイズをかける。そこへ、どんどんヤグがポップしてきて、乱戦になった。範囲で死んでしまったSpudと共に、離れた通路でTokiwaは待機して、他のみんなでリンク処理をする。

そこへ、ここで一番強い部類のNM、ハイプリが沸いてしまった。ハイプリもリンクして、乱戦中、衰弱していたTokiwaとSpudのHPバーが一気に0になった。

「え・・・?!」

何事か、と見てみると、待機していた通路の下の庭からからまれたらしく、範囲魔法で二人ともまた死んでしまったのだ。

うわぁぁぁぁん・・・・・・・リンクを処理して、とりあえず落ち着いて、みんなでTokiwaの不幸を・・・・・・・・・


笑 っ て 語 っ た (* ^ー゚)ノ

「めちゃめちゃオモロかったわーートッキー」
「減るの早かったな〜」
「なんで寝かさなかったの?」
「ホントに死んじゃうとは・・・」

本人曰く、もうダメだと思ったから、寝かすなんてせず、最後まで戦い続けた、とのこと。熱い暗黒騎士・Tokiwa丸出しである。ただ、Spudが死んだことを、とても気にしていた。Spudはレベル30だったので、守りきれなかったのは、別にTokiwaのせいじゃなく、みんなの責任なので、仕方ない。ともかくTokiwaが闘技場へ駆けていく姿は、この日、みんなの頭に焼き付いて離れなかったはずである。

神様はいつもあの台座から、自分の僕たちが、やってくる冒険者と戦うのを見ているんだな〜と思うと、そりゃ楽しそうだわ、と思った。そして、なんとか自分の場所までやってきた猛者を「ケチョンっ」とやっつけるんだろうな〜〜、と・・・

そしてこの日、Quinは無事に限界3を突破し、カザムパスを入手して、みんなで復帰を喜び、解散となった。

仲間の帰還はとてもウレシイ!相変わらずなLBJの様子にQuinも笑っていた。

明日からをまた楽しみに、今日のチョロ・ログアウト。




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