第九十九話:命がけの採掘

連日、新エリアの探険を繰り返しているLBJ。と、同時に、新しいミッションも、それぞれ国籍が同じメンバーで進めだしていた。

チョロはサンドリアン。新しいミッションの最初の舞台はアルテパ砂漠だった。ところが、LBJのバスっ子に聞くと、バスの最初の舞台もアルテパ砂漠とのこと。というわけで、ある日、ジュノでShoutで仲間を募り、「サンド&バス、合同ミッションツアー」を企画して、ミッション6−1をクリアした。その時、耳に挟んだ事があった。

それは、「サンドリアは次、また別の場所で敵を倒すだけでランク7になれるのに、バスは、あるアイテムがないと、次に進めない・・・。」というバスっ子の嘆きだった。

そのアイテムは1PTに1個あればいい、という物らしい。ところが、それは入手がとてもとても困難な代物らしいのだ。そのアイテムの名前は

ア ダ マ ン 鉱

現在確認されている、確実な入手方法は2つ。1つ目は、テリガン岬にいるという、とても倒せそうにない、HNMのカメからのドロップ。そして、二つ目は、つい先日、ほんの入り口だけ探険しにいって、「怖いところやな〜〜〜〜!」と退散してきた新エリア、「イフリートの釜」の頂上付近でつるはしで採掘すると、まれに掘れる、という物だった。

1つ目の方法は、HNMといえば、それ専用のLSがあったりして、あまり敵の獲得も出来ない上に、倒す戦力もあるかどうか不安なため、却下。

となると、二つ目しかないのだ。LBJのバスっ子の未来を支えるのは、命がけの採掘のみ、ということになったのだ!

探険がてら、採掘にいこうではないか!!!ということで、つるはしを抱えた探検隊が結成された。前回の探険で、奇跡的にイフリートの釜のマップを手に入れていたTokiwaを先頭に進むこととなった。

イフリートの釜の一番メジャーな敵は、ボムである。ボムといえば自爆。自爆といえば大ダメージ。自爆をまともにくらっていたのでは、えらいことになる。最初は少し混乱したものの、前衛は逃げる場所を確保する、という方法でなんとか全滅は避けながら進んでいった。それでも、逃げ遅れてみんなを守りながら死亡する場面もあり、GapuelはたったひとりのレイズU保持者として、かけずりまわっていた。

イフリートの釜は恐ろしいエリアだった。MGSのかけなおしもままならず、自爆をさけて逃げた先にもボムがいる。からんでこないのはオポオポだけ。ゴブの爆弾もシャレにならないダメージで、しかもそのゴブ自体がえらい強い。と、おもったらサソリまでいる騒ぎで、一同はヘロヘロになりながら進んでいった。前衛たちは、まさに死にながら進んだ、といっても過言ではない。

様々なハプニングに見舞われながら、正念場ともいえる洞窟にさしかかったとき、見知らぬ人がすぐ横でMGSをかけていた。うちは大アライアンスだったので、できるだけ倒しながらすすみ、どうしてもダメな場所はMGSで進んでいた。かけ直しも難しいエリアなのでMGSだけで突っ切るのは厳しいのだ。ところがその見知らぬ人は、どう考えてもソロ。どうしたんだろう・・・?誰かを待っているのかな、とも思ったが、どうやらウチが死にながら敵を倒したそのスキをぬってソロで進んでいるらしい。うちが止まれば、その人も姿を隠したまま、ストップする。こっちが命がけで進んでいるのに、それはないんじゃないの?!でも、何かの理由があるのかもしれない。メンバーのひとりが、とうとう声をかけてみた。

「誰かを待っているんですか?ここでソロは危ないですよ」

するとその人は言った。

「いえいえ、誰も待ってないです。この先は一人じゃ進めないのでちょっと休んでるんです」

う〜〜ん、ひとりで進めないなら、いくら休んでも進めないじゃん・・・・・

しかし、これ以上かかわっても、腹が立つだけなので、なんだか腑に落ちないながらも、後ろからコソコソついてくるその人を見ないようにしながら、頑張って進むことにした。

最後の洞窟を、なんとか抜けたそここそ、採掘できる広場だった。だけど、今までよりも1段階強い、手に負えないボムがいるのだ。おまけにゴブやラプトル、アクティブモンスターだらけ、というか敵の数が半端じゃない、落ち着いて採掘なんて出来るの?!という広場だった。

Tokiwaの指示でとりあえず、隣の洞窟が敵の数がマシなのでそこへ一旦集合しよう、ということでMGSできるひと、出来ない人でペアを組んで移動を始めた。

ところがチョロは後にも先にもいけないような場所で、「インビジの効果がきれそうだ」がでてしまった。とりあえず、戻ってかけなおそう、と戻ろうにも、後ろにもすでに敵。ど、どこか・・・・どこかにいい場所ないの・・・・・・・?!

あせりまくるチョロを尻目に、効果は切れてしまった。おそいかかってくるラプトルとゴブ。なすすべもなくチョロは死んでしまった。

その時、すぐ近くでGapuelがMGSをかけなおす音が聞こえてきた。うわ・・ガプちんも切れてたんだ・・・・でも、なんとかかけ直せた様子で、みんなの所へ合流しようとしていた。

合流している洞窟でも、「切れそうだ」になっているメンバーからの「きれそう〜〜〜」という悲痛な声が聞こえていた。洞窟の少し奥にすでに採掘ポイントが見つかっていた。しかしすぐ手前に手に終えないほうのボムがいる、というのだ。

そして、チョロは死んだまま、事の成り行きを見守るしかなかった。

まず、はぐれていた数名がかけ直しに失敗して死亡した。幸い離れて死亡したので、洞窟メンバーに敵が行く事はなかった。

その後、洞窟のなかでかけ直しをしたとき、とうとう奥にいた手に負えないボムがメンバーにからんでしまった。とんでもない勢いで減っていくみんなのHP。間違いなく全滅コースである。もう、体制を立て直す事は不可能だ!そう判断したPorojrは叫んだ。

P「どうせ死ぬなら・・・クォたん!!掘って!!!!!!!」

他の人がひきつけている間に、真っ赤なHPのままつるはしをふりかざして採掘するQuartz。

Q「銅鉱・・・・・(´・ω・`)」

キィ〜〜〜〜〜!!!!そして、ポイントは消えてしまった。なすすべもなく減っていくみんなのHP。ところが、その中の一人、戦士のCancerのHPだけが全快に近い状態で減らない。どうしたんだろう?と思っていたら、なんとCancerは洞窟にたどり着けてなくて、他の場所でじっと待機していた状態だったのだ。

そして、みんながもう虫の息になったとき、なんと奇跡的にCancerの近くに採掘ポイントが発生したというではないか!!!

「掘って!!掘って!カニさん!!」

C「行きます!!」

ザクザクザク・・・・・・

C「銅鉱・・・・・・(´・ω・`)」

キィ〜〜〜〜〜!!!!!

だがしかし!

C「でもポイント消えてない〜〜」

「もう1回掘って!!!!!」

C「つるはし折れちゃった・・・もう持ってないの・・・・」

エーーーーーー!!!Cancer本人もバスっ子である。そしてここに辿りつくまでに何度も自爆で死んで、命をかけて辿りついたのに・・・・・つるはしないって!!!!目の前にポイントあるのにぃぃぃぃ〜〜〜!悔しすぎる〜〜〜〜!チョロなんてつるはし1ダース持ったまま無駄死にしてるのに・・・・。

しかし、もうCancer以外全員死んでいる。願わくば、Cancerだけでも生きて帰れ・・・・・・るわけがない。

とうとう敵に見つかったCancerはみるみるうちに真っ赤になり、そしてつるはし探検隊は全滅した。

でも、一同は笑っていた。イフリートの釜も、かなりくまなく探険できたし、色々学んだ事もあった。全滅の仕方も、なんというか気持ちいいほどの全滅だった。

「さて、帰りますか・・・」

みんなでHPに飛んで、この日の探険は終了となった。しかし、このミッションの難易度の差はどうだろう。他に本当に入手方法はないのだろうか。恐るべしイフリートの釜。今度こそ絶対に掘ってやる!!

リベンジを心に決めて、今日のチョロ・ログアウト。




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