第七十八話:カジノのとりこ

ある日、戦士9歳で死んでしまって、HPがジュノだったマヌケなチョロがジュノの港を走っていると、シャウトが聞こえてきた。誰かが上層でカジノを開くので良かったら参加してね〜〜というものだった。む〜〜〜なんか楽しそう!!早速LSで報告してみた。

C「上層でカジノ開くってシャウトしてるひとがいる〜〜!」

すると、Arsが「なんだそれ?どんなルールよ・・・」とあまり関心のないような反応をしていた。ところがカジノが開かれている上層の酒場前に着いてみると、そこにはすでにArsがいた・・・・。その横にはGapuelの姿も。
「なによ、もういるやん!」といってバシっと叩いて、どんな物なのか見学することにした。

ルールはダイスを振って、親に勝てばいい、というものであった。2回まで振れて、1000に近いほうが勝ち、というものだった。子→親の順でふって、1回目で1000に近ければストップできるし、低かったらもう一度振れるけれど、1000を超えたら、バーストとなり、負けになる。親も同様に2回振れて、親、子、両方バーストした場合は賭け金の半額が返って来る、というもの。その他にも、2回で1000ピタリなら、4倍、とか、子のゾロメは即勝ちで1.5倍、とか親が0を出したら親の総取り、とか特殊ルールもあった。賭け金は2000G〜2万Gまで好きなのを選べる。子は一度に5人まで、ということだった。

酒場前、という場所が中々いいじゃない?まさにバクチ好きが集まるって感じがして・・・。カジノは混んでいた。大勢の人が集まっていて、主催者さんが、「並んでください〜〜」と言っていた。チョロも早速並ぶ事に!1回目のグループには入れなかったので、見学することにした。

主催者さんは、ルールのマクロを作っていたり、順番をテキパキ指示して、とてもスムーズだった。順番に賭け金をトレードしていって、全員完了してところで、「〜さん、どうぞ」の主催者さんの声とともに、ダイスが振られる。かなり盛り上がる瞬間である。みんなアビを使ってからダイスを振ったりしていて、楽しい。MAXの2万Gを賭けている人もいて、その場は最高に盛り上がっていた。

とうとうチョロの番がきた。迷ったけど、最初だし、2000Gにした。チョロはその時戦士だったので、アビはマイティストライク。しまった、女神の祝福しにてきたらよかった・・・と後悔したけれど、とりあえず、アビリティを開放した。

Choroのマイティストライク!!
ダイス!!Choroは868を出した。

じつは868という数字はウロ覚えだけど、800台であったのは確かである。「おお〜〜〜〜!」と盛り上がるカジノ。「さすがマイチーー!!」「気合入ってる!」などの声が飛び交い、すごく楽しい!GapuelもLSで「868キターーーーー!」と叫んでくれた。Arsは残念ながらお風呂にはいっていて、その場にはいなかった。

結局、親は2回振ったけど、800台には届かず、なんとチョロは2000G儲かった!!こりゃ楽しい!いや、勝ったからいうわけではないけれど、その場の人がみんな純粋にバクチにハマっていて、ルールをけなすひとや、揚げ足をとったりする、無粋なバカもいなくて、みんなが楽しんでいる雰囲気が最高に楽しい。

LS会話を聞きつけた、QuinやTokiwa、Bobuも応援にかけつけてきてくれていた。みんなに串焼きをご馳走して、チョロは上機嫌だった。Arsもお風呂から帰ってきて、よかったね〜と言ってくれた。LS会話を聞いていたAoyがどこからかカジノ現場に向かっている様子である。

そして、次はBobu、とArsがやる事になった。LS会話でArsを焚きつける一同。

「2万いくでしょ?」
「わざわざ言わなくたって行ってくれるよ、Arsなら!」
「あ、そっか・・・ごめんごめん(´_ゝ`)」
「男みせてよ!Arsさん」
「1万で・・・・お願い」

そして、Arsは本当に1万Gを賭けた!!そして、いつも金欠で困っているはずのBobuもなんと8000Gもの大金を賭けている。お金がないのにバクチにはつっこむ・・・・典型的なハマるタイプである。

結果は、Bobuは勝利、Arsはなんとギリギリの差で親に負けてしまった。「仕方ないよ」と爽やかに微笑んでいたけど、きっと心は泣いていたはずである・・・。

そこへ、Aoyが到着。さっき焚きつけられたお返しにAoyを焚きつけるArs。

A「女見せてよ、Aoyさん!!」

Aoyはものすごく貧乏なはずである。なのに・・なのに・・・本当に1万G賭けてしまった!!

恐るべし、Aoy。常にトボケたキャラだけど、本当にお祭り好きである。その横では既にハマった傾向を見せていたBobuが「もっかいやろうかな・・・」とつぶやいていた。

BobuはLSの中でも指折りのロットの弱い人物である。ハッキリいってさっき勝ったのも奇跡に近いはずなので、必死で止めて、せめて別の日にしなさい、となんとか引き止める事が出来た。

その場には、もっとハマっているひともいて、毎回並んでは負けてしまって、ドンドン賭け金が多くなってきている、「ハマりの見本」のような人もいた。その人は

「次負けたら破産だよ・・ダボイいって稼いでくる・・・」

と言っていた。バクチのためにお金稼ぎ・・・ますます典型である。

そしてAoyの番になった。なんと1回目で800台の数字がでた。喜んだAoyはまだ親が振ってもいないうちから、「ストップ!」と叫んで、全員に、「はやっ!!」とつっこまれていた。

結果、Aoyはなんと1万Gの賭けに勝って、見事に大金をゲットしていた。勝負強いやつである。後で聞いた所によると、その1万Gはその時の全財産だったらしい。恐ろしい・・・。

主催者である親も、見ている限り、相当キツい勝負をしていた。一人だけバカ勝ちを収めている人もいた。5万Gくらい儲けていた。5周くらいしたところで、その日は閉店となった。

ジュノは殺伐とした場所である。周辺の狩場は取り合いだし、PT編成時にも、モメごとの絶えない場所だけど、その場所だけは、みんな楽しんでいて、バクチとはいえ、みんなが合意の元で盛り上がっていた。勝った人も負けた人も、みんなが主催者さんに、「楽しかったです!!ありがとう!」と声をかけていた。

その後もジュノ酒場前では何度かカジノが開かれていて、その度に盛り上がっていた様子である。LSメンバーも何人も参加し、楽しんでいた。

プレイヤー同士が考えた企画でみんなで楽しむ、オンラインゲームの一番いいところだと思う。イヤなこともたくさんあるけど、こういう事もあるから、やっぱりオンラインは楽しいな〜〜!と思った。

今度またカジノが開かれていたら、今度は1万Gいっちゃおうかな・・・とか思いながら、今日のチョロ、ログアウト。




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